塗料固化剤で不要シンナー・ツールクリーナーの廃棄問題を一発解決!
- 2021.09.25
- tips
シンナー・ツールクリーナーの廃液処理、困りますよね。
模型を作っているとどうしてもたまっていくのが、ツール洗浄に使用した利用済みシンナーやツールクリーナー。
砥の粉を使って再利用することで廃棄する量を減らすことに努めても、最後はいつか廃棄しなければいけいないです。
とはいえ、有機溶剤をそのまま下水に流すのはご法度。
燃えるゴミの日に出しましょう、とは言うけどこれ、どうしたらいいの・・・?
仕方ないからとりあえず空き容器にため込んでおこう、そんなモデラーさんたちも多いのではないでしょうか。
廃棄方法についてはこちらの記事もご参照ください。
塗料の種類や捨て方について詳しくご紹介しています。
廃棄シンナーの処遇
エアブラシ塗装や筆塗装をしていると、ハンドピースを洗浄したり筆を洗ったりするために
必ずシンナーやツールクリーナを使用します。
そのため、塗料を薄めるために使用するシンナーよりも圧倒的に多くの量を使用することになります。
再利用・・とはいっても。
使用済みの道具を洗浄して、その汚れを含んだシンナー・ツールクリーナー。
まずは再利用の道を検討しますよね。
もっともポピュラーな方法は、「砥の粉」を使って廃液内の汚れ成分を沈着して再利用する方法です。
汚れを沈殿させて上澄みを再利用するのですが、たしかにある程度はきれいになりますが、
落としきれない着色や砥の粉自体の混入も気になるので、再利用シンナー・クリーナーは使用する用途が限られると思います。
つまり、この方法も永遠には続けられず、いつかは廃棄しなくてはならない時が来るということです。
まめな性格の方は都度処理されるかもしれませんが・・・
「不要になったら少量のうちに廃棄すればいい」という方もいらっしゃるかもしれません。
でも、僕のようにずぼらな性格だとついつい「もうすこしためて、一回でまとめて廃棄しよう」とか
そもそも面倒でついつい後回しにしてため込んでしまいます。
僕の場合は、こういった空になった溶剤容器に貯蔵して、それが気づいたらいくつも溜まっていた・・という状態です。
核廃棄物の問題をニュースで見ると、なんだか他人事ではない気がしてくる。
そのくらい僕は廃液処理問題に悩まされていました。
固化剤で廃棄したら楽だった。
とはいっても、いつまでもため込んでいるわけにはいきません。
だいたい、世の中の多くの人はきちんとしょりしているのだから、僕にだってできるはず!
と、そこまで大げさな話ではないのですが、今回は「塗料固化剤」を使った廃棄にチャレンジしてみました。
もし僕と同じように廃棄に悩んでる方がいらっしゃいましたら、ぜひこの方法を参考にしてもらえると幸いです。
今回使用した固化剤のご紹介
使用した商品はアサヒペンの「残った塗料を固めて捨てる 水性・油性兼用塗料固化剤」です。
商品名長いですね。言いたいこと全部書いたみたな名前。嫌いじゃないです。
どういう商品なの?
粉末状の固化剤で、35gの粉末で約400mlまで固化できます。
塗料に粉末を入れてかき混ぜると、液体が固体に変化するということです。
水性塗料、油性塗料どちらにも使えます。
油性塗料に使う場合は、2.5倍の水を加えることとなっています。
35gの小さい袋と、プロ仕様の500g入りの大きい袋の2種類が販売されています。
実際に使ってみた!
では、実際に使用した状況を写真とともに紹介していきたいと思います。
説明書をよく読む。
まずは袋に書いてある説明書きを読んでいきましょう。
今回はツールクリーナーの廃液なので、「油性塗料・うすめ駅の場合」のほうですね。
①残った塗料に2.5倍量の水を加えます。
②残った塗料に固化剤を1袋全部加えて、棒・割り箸などで十分にかき混ぜます。
③塗料の流動性がなくなったら、屋外の火気のない、風通しのよい、雨のかからない場所で、新聞紙等に取り出して広げます(完全に固化すると取り出しにくくなります)
④固化した塗料は、乾かしてから新聞紙等に包み、ポリ袋に入れて一般ごみ(可燃物)としてすてられます。(お住いの自治体の廃棄方法に従って下さい)
大きめの容器を準備
説明のところに「固化するとオカラ状に約4倍~5倍に膨らみますので、あらかじめ大き目の容器で行います」と記載があります。
5倍って、400mlを固化したら2Lになるってことなのか。
大き目の容器はあったほうがよさそうです。容量を考えると、バケツが最適のようです。
しかし、普通に家庭で掃除用に使用しているバケツにツールクリーナーなんてぶち込もうもんなら、神様(奥様)の天罰不可避。
ってことで、100円ショップで子供が砂場で遊ぶためのちっちゃいバケツを買ってきました。
今回は250mlのツールクリーナーを廃棄しようと思います。
250ml+250ml×2.5=875ml。
オカラが5倍膨れたとして4L・・。何とかなると思います。
廃液と水をバケツに入れて準備OK
固化剤は35g入りの袋を3つ用意していたのですが、処理量を考えると今回は2袋で875mlを固めるということになります。
35gの固化能力が約400mlなので、75mlだけ能力をオーバーする計算になりますが、廃液も希釈する水も250mlピッタリではなく少し少な目なので
何とかおさまると判断しました。
バケツに廃液250mlをいれて、
水で薄めます。
バケツの代替6割くらいまで来ています。
これが本当に5倍に膨らんだら、さすがバケツを溢れてしまいますが、実際どうなるんでしょう。試してみることにしました。
粉を入れ混ぜる
粉を入れます。
子供のころ、ゼラチンを使ってゼリーを作ったことがありますが、あれを思い出しました・・。
粉を入れてかき混ぜると、すぐにオカラ状に固まりました。
5倍に膨らむ、と書いてありましたが実際にはそこまで膨張することはなかったです。
使用する状況にもよるのかもしれないですが、僕の場合は1.5倍から2倍程度だったようです。
外で乾かして袋に入れて捨てる
すっかり液体から固体化しました。
乾燥させるため、玄関先へもっていきチラシの上に広げるのですが、
オカラ状になった固化剤は、言い方が変なのですが、本当に「オカラ状」です。
つまむとぽろぽろとほぐれるくらいのオカラですので、広げて乾かす時に散らばってしまわないようにこんな感じで段ボールで囲っておきました。
風で飛ぶってことはないと思いますが、気になる方はこの方法がいいと思います。
一晩乾燥させて、あとはゴミ袋にチラシごと入れて完了です。
揮発しているので臭いはだいぶ減っていました。
あとはそれぞれの自治体の可燃ごみの日にルールに沿って廃棄すればミッション完了です!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ウエスにしみこませるとか新聞にしみこませるという方法だと、ぼとぼとに濡れて扱いづらいと思います。
この固化剤を使うとその名の通り固化しますので、運搬や乾燥の際にとにかく扱いやすいです。
臭いは多少残るが、ご近所迷惑にはならないレベル
扱いやすくなるとはいえ、固化剤はあくまで固化させるだけですので、シンナー・ツールクリーナーにつけてある独特のにおいは消えません。
ただ、廃棄の際に2.5倍に希釈しますので原液そのままよりは臭気は押さえられています。
部屋の中に置いておくのはNGですが、ベランダや玄関先に置いて乾燥させる分には気にならないレベルで、ご近所にも迷惑にならないレベルの臭気です。
塗料固化剤、オススメです!
ということで、アサヒペンの「残った塗料を固めて捨てる 水性・油性兼用塗料固化剤」、使いやすくて廃棄の悩みを一つ消すことができました!
ホームセンターでも簡単に入手できますし、Amazonでも販売されています。
ぜひお試しください!
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