ハセガワ1/24三菱ランサーEX2000ターボラリー 製作記 完成レビュー
- 2021.12.27
- ハセガワ ランサーEX2000 ターボ ラリー
昭和の高貴な騎士!三菱ランサーEX2000ターボ ラリーのご紹介。
80年代に青春を過ごした世代や、そのころ小学校でキン消し自慢をしていた世代にはドンピシャのマシン。
鋭角なシェイプが昭和の無骨さを醸し出し、ノスタルジックでかっこいいですよね。
この三菱ランサーEX2000ターボ 1000湖ラリー仕様が1/24スケールプラモデルで販売されています!
この記事ではそんな素晴らしい車の素晴らしいプラモデルキットの魅力をお伝えしたいとおもいます!
これらの写真は実際に私が作った作品です。
始めに。
この記事では、私が実際にキットを完成させて感じた魅力や製作のポイントをまとめてお伝えします!
これから製作する方、ご購入をご検討の方はぜひこの記事を読んでいってくださいね。
老舗メーカーハセガワが3Dスキャン最新技術と長年培った設計技術を駆使して放つ、極上キットです。
迷いが少ない!作りやすい!
そして、別売りのディテールアップパーツを使うことで、より細かいところまで再現できる!
作って楽しい、飾って満足!眺めてうっとりな極上キットなのです!
動画のほうも是非チェックしてみてくださいね。
実車紹介
概要・ネーミング由来など
ベース車は、三菱自動車が生産・販売するランサーEX。ランサーシリーズの2代目の位置づけで、角ばったスタイルが特徴的なセダンです。
国内向けは排気ガス規制の問題で1800CCでしたが、欧州では2000CCモデルが販売されました。
ターボエンジン搭載モデルであるランサーターボは「ランタボ」の愛称で親しまれました。
今は「ランエボ」っていうクルマがありますよね!?
そう、現在のランサーエボリューション、「ランエボ」につながる系譜がまさにこのランサーターボくんなのです!
ランサー、車名の由来。
車種名である「ランサー(LANCER)は、「槍騎兵」。
騎士の中でも花形、エリートであった槍騎兵のように洗練された強さと高貴さを兼ね備えた1台、という意味を込めたネーミングだそうです。
ランサーEXの「EX」は、超越を意味する「Exceed」から取られているそうです。
エリート騎士!かっこいい!
実車スペック
- 全長:4,225 mm
- 全幅:1,620 mm
- 全高:1,425 mm
- エンジン:4G63型 直4 SOHC 2.0 Lターボ
- 最高出力:280ps
- 最大トルク:33.7kg-m
4F63型エンジンは電子制御式燃料噴射装置が組み込まれていますが、ラリーカーで使用したのはこのランタボが初めてだったとか。
さすが、ノーブルナイト。
キット紹介
概要
プラモデルメーカーの老舗、ハセガワ社が製造、販売をしているキット。
上記の通り、ランサーEX2000ターボの1982年1000湖ラリー仕様車を再現しています。
発売は2020年11月末。
本記事執筆時点(2022年1月)のだいたい1年前ということになりますので、比較的新しいキットです。
その半年前にランサーEX1800GSRターボが販売されていましたね。
そうそう!1800GSRターボに新金型パーツを追加したのがこのキットだね。
1800GSRもスタイリングが素晴らしく、いつか作ってみたいと思っています。
開封・中身紹介
では、さっそく中身をみていきましょう!
外箱外観
外箱のデザイン、かっこいいですね。
ランナー
パーツ数はざっと数えて120~130くらい。
パーツ数は同スケールのカーモデルと比較して特に多くはないですね。
エンジン再現がないというのもあるけど、最新設計技術で組み立てやすさ考慮してパーツ数を抑えてくれてるんだろうね。メーカーさんに感謝!
デカール
ボディのカラーリングをデカールで表現しています。なので、ボディ用の大判デカールがドーンッと入っています。
ラリーカーやGTカーを作り慣れている方であればあまり驚きはしないと思いますが・・・
大きなデカールにちょっとびっくりするかもしれないですね。
ボディ全体のカラーリングをデカールで表現しています。
デカールを貼るのは確かに大変なのですが、これを塗装で表現することを考えるとむしろこちらのほうがやりやすいのかもしれないです。
大判デカールを貼るときのコツを解説していますので、動画のほうもぜひご覧ください。
製作振り返り
では、作ってみた感想をお伝えしますね。
足回り
サスペンション、エキパイ、ドライブシャフトは特に苦労なく組み立てられました。
下の写真がシャシー塗装&組み立て後の状態です。
すごい!マルチリンクサスの再現がいいですねー!
でしょ!そして、エキパイの絶妙な曲線がまたセクシー!昭和レトロ感もいいよね。
下の写真は組み立て直前の状態です。
直感的に組み立てられる設計です。取り付け位置に迷ったり、説明書通り進められなくなって困る、といったことはありません。
リアのマルチリンクサスも細かく再現されているにもかかわらず、組み立てで迷うようなところはなかったです。
下の写真はリアのマルチリンクサスをアップにしたところ。この辺りが私のお気に入りポイントです。
もともと機械的な構造物が好きな私には、もうたまらん部分です笑
エンジン再現はありませんが、オイルパン、ミッションケースからドライブシャフトのあたりも精密に再現されています。
組み立ての簡易性を重視すると、再現性やディテールが損なわれがちですが、全くそんなことはありませんでした。
ただ、強いて難点を上げるとしたらブレーキディスクの取り付けです。ちょっと難しかった印象です。
接着のやり方次第なのだとは思いますが、ディスク側を塗装してから接着する関係からか、強度が低くなってしまいました。
まぁ、私の作り方に問題があると理解しています。
強いて言えば、その程度。逆に言うとそれ以外はエクセレントです。
実際の作業風景は動画のほうでもご覧いただけます!
内装
続いて、内装です。
今回私はディテールアップパーツを使ったので、そのあたりも含めて振り返ります。
ブレーキディスクやメッシュグリルなどの外装だけじゃなく、フットレストやシートベルト金具などの内装品も充実してますね。
見せ場はこのシートベルトです。
このビニールシートを自分で2mm幅に切り出して使うっていうところがなかなかのハードルでした。
あとは針の穴を通すがごとく、ベルトを金具に通すわけですけど、
切り出したシートの幅がちょっと太かったりするとなかなか通らないんですよ。
でも、切り出したの自分だから自分を呪うしかない、という自己否定のスパイラルに追い込まれる恐れがあります。
というのは冗談ですが、ここは難易度高かったと思いました。
この辺りの詳しい内容は過去の記事に書いていますのでぜひ見ていってください。
エッチングパーツをふんだんに使った内装の作り方を詳しく紹介しています!
逆に言うと、シートベルト以外はほとんど苦労なくすんなり組み立てられます。
ラリーカーやGTカーに特有のロールバーですが、ダボもしっかりしていて簡単に立体構造を組み立てられます。
ロールバーって意外と角度やら位置やら組み立ての時に迷うこともありますがこのキットはそういうことはなかったです。
良かった点は、やはりダッシュボードまわりの作りこみだと思います。
エアコンパネル付近の細かいつくりはもちろんのこと、助手席のメカ部分の造形と
あとはリアルさを倍増させる細かいデカール再現。
エアコンのBLOWとかHOTとかの細かい文字、助手席メカのテンキーみたいなやつとか、
これがあることでミニチュアなコクピットに魂が入れ込まれた気がしました。
ダッシュボード周りの製作風景はこちらの記事で詳しく書いてますので、よろしければご覧ください。
動画ではさらにいろんな角度で制作風景をお楽しみいただけます。ぜひどうぞm(__)m
ボディ
ボディはいくつか乗りこえないといけない壁がありました。
1つはモール切除処理。
市販仕様とラリー仕様の金型が共通なので、ラリー仕様にするためにはボディの一部を削り落とす、という処理のことです。
この裾の部分のモールドを削り落とすというものです。
削ってサフを吹いて、削って・・・
これはなかなかの工作ポイントですね!
ベースのキットと共通のボディパーツを使っているので、こういうところは出てくるね。
プラモデル作りが初めて、という方にはすこしハードルが高いように思いました。
ただ、ある程度道具さえあれば、難しい工作ではないのですし、むしろこういう工作があったほうが製作の楽しみが何倍にも増えますよね。
ランタボファンでプラモデル未経験という方、私の動画などを参考にぜひトライしてみてください!
この時点でかっこいい。
私のカーモデルボディ塗装前のルーティン動画です!
もう1つの難関は、なんといっても大判デカール。
ボディ全体を覆うデカールですね!オレンジ色が特徴的!
そうそう!冒頭でも少し紹介したあのデカールです。
ほどよい分割と立体的な折り目になるところを考慮して切れ目を入れてくれています。
作りやすさのポイントなのだと思います。
まとめ
最新金型ということでプラ成型が抜群にきれいというのは言うまでもないですが、さらに最新の3D-CAD技術で実車の細かいところまで忠実に再現されている点が最大の魅力です。
細かく再現しようとすると設計に無理が出がちですが、そんなことはなく、直感的な組み立て構成になっています。
特に秀逸なのはマルチリンクサスの再現とダッシュボードやシート周りかなと思います。
デカールは大判ながらコシがあり、台紙から剥がす時に破れるような心配ないです。
(デカール乾燥後に窓枠塗装などでマスキングテープを貼るときはご用心を・・・自爆)
何を隠そう、私はせっかく貼ったデカールを台無しに・・(>_<)
このクオリティが実勢価格で2,800円前後で手に入るというのは、ハセガワさんの企業努力に拍手!ですね。
製作難易度は、エッチングパーツなしなら初級から中級。エッチングパーツを使っても中級レベルだと思います。
昭和ノスタルジーな名車をくみ上げる喜びを、ぜひ皆さんも味わってみてください!
製作の不明点や感想などは私のTwitter、YouTubeへコメントいただければ幸いです。
では、素敵なモデリングライフを!
完
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