Hasegawa 1/24 三菱 ランサーEX 2000ターボ “1982年 1000湖ラリー” 製作 第3話 リアルなコクピットの作り方
- 2021.04.05
- ハセガワ ランサーEX2000 ターボ ラリー
内装製作
製作のポイント
・ディテールアップパーツセットのエッチングパーツでフットレストを作る。
・おなじくディテールアップパーツでシートベルトを作る。
下準備
内装パーツを切り出して並べてみる。
ちなみにダッシュボードは次回作ることにして、今回はシャシー、シート、シートベルト、ドア内張、ロールバーといった装備品のみ製作する。
シャシーにはいくつかドリルで穴あけが必要。1800EXキットがベースなので、ラリー仕様にするにはひと手間かける必要があるということ。
シートを塗装していく。
シートの配色は、座面がつや消し黒でシートの構造物は艶黒。
先に座面を塗ってからマスキングし、背面の構造物を塗装した。
同じ黒だがツヤの違いで質感アップを狙っている。
そのほかのパーツもサーフェイサー処理など基本塗装をしておいた。
エッチングパーツでフットレストを作る。
エッチングパーツでディテールアップを施します。
左が助手席フットレストのパーツ。このままでも十分精密でリアルだが、エッチングパーツでよりシャープにしていく。
エッチングパーツを切り出して、端の2か所を折り曲げる。
プラパーツに被せる方式なので、取り付けは簡単。
説明書の指定ではエッチングパーツをセミグロスブラックで塗装する指示になっている。
しかし、模型的存在感を強調するため、あえて無塗装で取り付けることとした。
運転席側フットレスト。小さいうえに折り曲げ個所が多いので、助手席パーツよりは難しい。
取り付け位置にモールドなどの目印はない。説明書をみながらいい位置を探る。
取り付け完了。黒にシルバーが映える。
シートベルトを作る。
内装ディテールアップの山場、シートベルト製作。説明書を見ただけで、もう心が折れそう。
意を決して製作開始。ベルトに使う資材を確認。
薄いビニール素材。青と赤2色、帯状の資材が入っている。
説明書の指示にある長さ、幅にナイフで切っていく。
まっすぐ切るのが難しい。失敗したときの予備用も含めて切っておいた。
青、赤それぞれ長さのパターン分切り出す。全部で16本。
エッチングパーツのタングにベルトを通す。
針の穴に糸を通すのと同じ要領だが、幅のある素材を狭いところに通すので少し難しい。
切り出した時にぴったり2mmにしたつもりだったが、まっすぐカットできていないところがあり、幅がまちまちだった。
そのままではタングの穴に通せないものもあったので、幅の広いところは都度ナイフで切り落としながら微調整した。
タング、バックルを縫うように通していって1本のベルトにする。
ベルト素材が硬めなので、穴を通して折り返してもすぐに元に戻ろうとする。
後で長さ調整が必要なので、あまり強めに折り目をつけたくない。
このあたりの微調整が最も苦労した。
マスキングテープで仮止めしながらなんとかすべてのベルトを用意できた。
長いベルトがシート後方からきて肩にかかるショルダーベルト。
短いものが座面左右から出す腰ベルト。バックルもエッチングパーツで細かく再現されている。
ドアパネル塗装
ドアパネルを塗装していく。塗装色はクレオスMr.color No116 ブラックグレー。
パーツの成型色は白。
このままだとグレーのノリが悪くなると考えて、下地に黒サフを吹いた。
ウィンドウレギュレーターハンドルのあるパネル部分をブラックで塗装しマスキング。
ブラックグレーで全体を塗装した。
ここで1つ誤りを発見する。内張につけるパーツの位置。
左右のパネルで位置が違う。
私は左右同じ位置に穴を開けていた・・・。仕方がないので、間違えた穴を埋めて、新しく正しい位置にドリルで穴をあけた。
穴埋めに使った資材は、タミヤのイージーサンディング。穴に注入して乾燥させ、はみ出した部分をペーパー掛けして整えた。
修正後。跡形なく、というには無理があるが・・・。
努力は認めてもらいたい。
組み立て
各パーツ準備が整ったので、車室組み立てに入る。
シートは取り付け前にデカールを貼る。
シートベルトもそうだったが、シートのロゴも運転席・助手席で異なる。
シートは助手席が「RECARO」、運転席が「PYROFIL」のマークが付く。
この場合、RECAROはアルツァーナ社製シートのブランド名、PYROFILは三菱ケミカルが開発製造している素材の名前。
だから、競合する会社というわけではないようだ。
シートベルトのほうは、運転席がWillans、助手席がSabeltというガチガチの競合同士。
1車種で同じ部品に別のスポンサーが付くというのは珍しいらしい。
準備した部品を並べてみる。パーツ数は多くない印象。
フットレスト、シフトレバー、サイドブレーキを取り付け。
フロアが真っ黒なので、シルバーが映える。
エッチングパーツを無塗装にしたのは正解だったようだ。
シートのうしろ、車室後方の壁面にメカボックス。デカールを貼ることでリアル感が増す。
下地にグロスブラックを吹いて、その上にゴールドを吹き付けた。
使用したのはクレオススーパーメタリック。
シートと消火器を取り付ける。
シート座面と背面、つや消し黒とセミグロスブラックの塗分けが質感アップにつながっている。
苦労したシートベルト。ようやく取りけつけまで漕ぎつけた。
大変だった分、しっかりディテールアップされていると思う。
運転席、助手席ともシートベルト取り付け完了。
黒とシルバーのツートーンに、青と赤の挿し色が入ることで一気に全体が引き締まる。
なんと、ディテールアップパーツ用にシートベルトロゴのデカールが入っている。
キット標準のシートベルトでカールとは別でこのようなデカールを入れてくれているハセガワ、素晴らしいです。
デカールも貼って、シートベルト取り付け完了。デカールの威力は大きい。
情報量が増えることでリアルさが増段にする。
あとは、ロールバーとドアパネルを取り付けて、今回の作業は完了。
次回はダッシュボードを作ってここにハメ込み、内装完成を目指す。
ドアパネル片方だけ取り付けた状態で撮影した写真。このタイミングでしか見れない光景だ。
非常に細かいところまで再現されている。
シートや内装だけで「かっこいい」と思える。
ラリーカーらしい合理的で頑丈な内装。心強さすら感じてくる。
パーツ数、パーツ構成とも非常に作りやすく考え抜かれている素晴らしい設計。
ディテールにもこだわった成型で、ほどよいデカール再現もうれしい。
次はダッシュボードを作って組み込み、完成させる。楽しみだ。
動画で詳しくご紹介しています!
この記事で紹介した製作風景を動画にまとめています!
写真では伝わらない製作の細かい作業や、さまざまな角度での観察など動画ならではの面白さをお楽しみください。
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