【伝説の名車の魅力を徹底解説!】アオシマ ザ・モデルカーNo64 マツダ サバンナRX-7 FC3S ’89を味わいつくす。
- 2023.05.04
- FC3SサバンナRX-7 製作記
はじめに
80年代後半から90年代にかけて、世界中のスポーツカーファンを魅了したマツダの名車、FC3SサバンナRX-7。
今回私は、青島文化教材社さまの企画「アオシマアンバサダー」として、アオシマ ザ・モデルカーNo64 マツダ サバンナRX-7 FC3S ’89を製作しました。
いつものことながら、「実在するクルマの忠実再現」というより「空想のかっこいいサバンナ」ということにしました。
テーマは「伝説の名車をFCサンバンナに写し込む」です。(おおげさですね笑
この記事では、今回の製作の背景として、FCサバンナの特徴と魅力を徹底解説します。
また、今回の製作で「オマージュ」させていただいた元の名車「767Bル・マン24時間」と「初代サバンナデイトナ24時間」にも触れて車好きはもちろん、これからクルマに興味を持ちたい方にもおすすめの内容です。
FC3S サバンナRX-7の特徴と魅力
1.エンジン性能
FC3SサバンナRX-7の大きな魅力の一つは、なんといってもそのロータリーエンジンです。
13B型エンジンが搭載されており、ターボチャージャー付きのバージョンも登場しました。
ロータリーエンジンは、従来のピストンエンジンと比較して、軽量でコンパクトながら高出力を発揮することができます。
また、独特のエンジン音も多くのファンを魅了しています。
2.車体デザイン
FC3SサバンナRX-7は、流麗なボディラインとポップアップ式ヘッドライトが特徴的なデザインです。
空力性能に優れており、安定した走行が可能です。
また、前後の重量配分が理想的な50:50に近いバランスとなっており、優れた操縦性能を提供しています。
3.内装
内装に関しても、シンプルでスポーティなデザインが特徴です。運転席からの視界が良好で、操作性に優れています。
また、当時の最先端技術を取り入れた機能も搭載されており、快適なドライブが楽しめます。
今回の製作では内装、とくに運転席周りをブルー基調に統一。カスタムパーツのタコメーターも設置しました。
FC3SサバンナRX-7は、そのエンジン性能、デザイン、内装など、多くの魅力を持つ名車です。
現在も多くのカーエンスージアストに愛されており、クラシックカーとしての価値も高まっています。
ロータリーエンジンのパワーと美しいデザインが融合したFC3SサバンナRX-7は、スポーツカーの歴史に名を刻んだ逸品と言えるでしょう。
今後もその魅力は色褪せないでしょう。
ロータリーエンジン開発の歴史
今回の「ザ・モデルカーNo64 マツダ サバンナRX-7 FC3S ’89」はエンジン再現なしキットではありますが、マツダの自動車、とくにRX-7を語る上で「ロータリーエンジン」の歴史を素通りすることはできないですよね。
略歴的になりますが、ロータリーエンジンの歩みを書いておきます。
1920年代:
ロータリーエンジンの基本原理が、フェリックス・ヴァンケルによって考案されました。
1950年代:
NSU(後のアウディ)が、ヴァンケルエンジンの研究開発を開始しました。
1960年代:
マツダがヴァンケルエンジンの開発に着手し、その技術を独自に進化させました。
1967年:
マツダが、ロータリーエンジン搭載車「コスモスポーツ」を世界初の量産ロータリーエンジン車として発売しました。
1970年代:
マツダがロータリーエンジン搭載車を次々と発表し、その技術力を世界にアピールしました。
1980年代:
マツダがロータリーエンジンを搭載したグループCカー「マツダ767」を開発し、ル・マン24時間耐久レースに挑戦しました。
1991年:
マツダ787Bが、ロータリーエンジン搭載車として初めてル・マン24時間耐久レースで優勝しました。
2000年代:
マツダがRX-8を発売し、ロータリーエンジンの技術進化を継続して示しました。
現在:
ロータリーエンジンは、マツダの技術開発の一部として引き続き研究されており、新たな用途や技術革新が期待されています。
FCサバンナRX-7の心臓部「13B型ロータリーエンジン」
このキットはエンジン再現はないんですけどね・・。それでも書いておきたくて笑
13B型エンジンは、マツダが開発し、数々のロータリーエンジン搭載車に使用されてきた、代表的なロータリーエンジンです。
その歴史と特徴について解説します。
歴史:
13B型エンジンは、1972年に初代マツダ・サバンナ(RX-3)に搭載されたことでデビューしました。
その後、マツダのロータリーエンジン搭載車の主力エンジンとして、RX-7やRX-8、コスモなどに搭載され、多くのバリエーションが開発されてきました。
13B型エンジンは、レーシングシーンでも活躍し、ル・マン24時間耐久レースでの優勝など、ロータリーエンジンの高い性能を世界に示しました。
特徴:
1.コンパクトな構造:
ロータリーエンジンは、ピストンエンジンに比べてコンパクトな構造が特徴です。13B型エンジンもその特徴を持ち、軽量でスペース効率に優れています。
そのため、車両重量のバランスが向上し、優れた操縦性が実現されています。
2.高回転性能:
13B型エンジンは、独特のロータリー機構により、高い回転性能を発揮します。
高回転域での出力が良好で、スムーズな加速感を楽しむことができます。
3.各世代の進化:
13B型エンジンは、その歴史を通じて数々の進化を遂げてきました。
初期の自然吸気エンジンから、ターボチャージャー付きのモデル、さらにはシーケンシャルツインターボシステムを採用したバージョンなど、様々な技術が導入されています。これにより、出力や効率の向上が図られてきました。
4.独特のエンジン音:
ロータリーエンジンは、独特のエンジン音が特徴で、13B型エンジンもそのサウンドで多くのファンを魅了しています。
高回転域でのエキゾーストノートは、ロータリーエンジンならではの魅力と言えるでしょう。
5.レーシングシーンでの成功:
13B型エンジンは、モータースポーツの世界でも大きな成功を収めています。
特に、1991年のル・マン24時間耐久レースでは、マツダの787Bが13B型の進化系「13J改改」ロータリーエンジンを搭載して優勝し、ロータリーエンジン搭載車として初のル・マン制覇を成し遂げました。
これにより、ロータリーエンジンの高い性能と耐久性が世界中で認められることとなりました。
6.燃費と排気ガスの課題:
13B型エンジンのデメリットとして、燃費や排気ガスの面での課題が挙げられます。
ロータリーエンジンは、構造上、燃焼効率がピストンエンジンに比べて劣るため、燃費が悪くなりがちです。
また、排気ガスもクリーンでないという問題がありましたが、マツダはこれらの課題を改善するために、様々な技術開発を行ってきました。
13B型エンジンのまとめ
13B型エンジンは、その歴史を通じて数々の進化と改良が行われ、ロータリーエンジンの代表格として多くの愛好家に支持されています。
コンパクトで高性能なエンジンでありながら、独特のエンジン音や高回転性能など、他のエンジンにはない魅力を持っており、現在でもその人気は衰えていません。
今後も、13B型エンジンの歴史と特徴を継承した新しいロータリーエンジンが開発されることが期待されています。
マツダ767B ル・マン24時間耐久レースの物語
今回、サバンナRX-7を767Bル・マン24時間耐久レースマシンの「オマージュ製作」としました。
もとになっている767Bの涙の物語も書いておきたいと思います。
マツダ767Bは、1989年から1990年にかけてマツダがグループCカテゴリーでのル・マン24時間耐久レースへの参戦を目指して開発したレーシングカーです。
マツダ767Bの物語は、マツダが世界最高峰の耐久レースで戦うための技術と戦略を積み重ねた過程での一つの節目とも言えるでしょう。
マツダ767Bは、マツダの代名詞ともいえるロータリーエンジンを搭載しており、そのエンジンは13J型4ローターエンジンでした。高回転域での高出力と、軽量・コンパクトな設計が特徴で、耐久レースでの競争力を高めていました。
また、アエロダイナミックなボディデザインも、マシン性能向上に貢献していました。
マツダ767Bは、1989年のル・マン24時間耐久レースにおいて、総合9位という結果を残しました。そして翌年1990年のル・マンでは、総合20位でフィニッシュしました。
マツダはこの経験を通じて、レースでのデータ収集や改良を行い、次のステップであるマツダ787シリーズへと発展させていきます。
マツダ767Bの物語は、マツダがル・マン24時間耐久レースでの成功に向けて奮闘する過程の一部を描いたものであり、その後のマツダ787Bの優勝へとつながる重要なステップでもありました。
マツダ767Bは、マツダがロータリーエンジン技術を磨き上げ、世界のトップカテゴリーで戦い抜くための基盤を築いた象徴的なマシンとして、モータースポーツ史にその名を刻んでいます。
今回の製作で使用したサードパーティデカールはこちら。
今回の製作では、スタジオ24さまのサードパーティデカール「1/24 マツダ767 #201/#202 LM1988(H社 1/24対応)【スタジオ27 デカール ST27-DC1226】」を使いました。
ハセガワ製のCカープラモデルのカスタム用デカールですね。
SA22C初代サバンナのデイトナ24時間レースの話
767Bル・マン24時間耐久レースマシンの「オマージュ製作」なのですが、白地にブルーのカラーリングにする際、色の配置、デザインは
SA22C初代サバンナのデイトナ24時間レースマシンを参考にしました。
つまり、今回のFCサバンナは767Bル・マン&SA22Cデイトナのミックスオマージュという感じですね。
SA22C初代サバンナのデイトナ24時間レースの話も書いておきたいと思います。
マツダのSA22Cは、1978年から1985年にかけて生産されたRX-7の初代モデルで、世界中で大変人気のあるスポーツカーです。このSA22Cは、デイトナ24時間レースにおいてもその存在感を示し、マツダのモータースポーツ史に名を刻む重要な役割を果たしました。
1981年のデイトナ24時間レースにおいて、マツダは、SA22C RX-7を投入しました。
このレースは、世界三大耐久レースのひとつとされ、さまざまな車種とメーカーが競い合う激戦区でした。
マツダは、ロータリーエンジンの高い性能と信頼性を証明するため、SA22C RX-7をデイトナで走らせることにしました。
マツダSA22C RX-7は、12A型ロータリーエンジンを搭載しており、その軽量・コンパクトな設計と、高い出力性能が特徴でした。
これらの特性が、耐久レースでの競争力を高める要素となりました。また、マツダは、徹底的な車両のセッティングや緻密なチーム戦術を展開し、デイトナ24時間レースでの成功を目指しました。
1981年のデイトナ24時間レースでは、マツダSA22C RX-7は見事な走りを見せ、総合5位でフィニッシュを果たしました。
また、クラス優勝も手にし、マツダのロータリーエンジンのポテンシャルを世界に示すことができました。
この結果は、マツダのモータースポーツ活動において、大きな自信となり、今後の挑戦への弾みとなりました。
マツダSA22C RX-7のデイトナ24時間レースの物語は、マツダのロータリーエンジン技術が世界最高峰の耐久レースで戦えることを証明した歴史的な瞬間であり、今後のマツダのモータースポーツ活動に大きな影響を与えた重要な出来事です。
SA22C初代サバンナのキットもある!
カラーリングの参考にしたデイトナマシン。こちらは同じく青島文化教材社さんからデイトナ24時間マシンのキットが販売されています!
いつか私も作ってみたい!
私の「FCサバンナ」製作風景
こんな背景をもとに、今回のRX-7を製作いたしました。
ボディのカラーリングだけでなく、シャシーから内装、ホイール、ウィングなどすみずみまでこだわりぬいた作品です。
すこしずつ製作動画もアップしていきますので、ぜひご覧ください。
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