アオシマ 楽プラ RZ34 フェアレディZをIMSA 300ZX風に塗装した話
- 2023.02.25
- 製作記

楽プラ製作の経緯
2023年1月に青島文化教材社様のtwitter企画「アオシマ・アンバサダー」に選出いただき、最初のレビューキットとして「ザ・スナップキット 楽プラ RZ34フェアレディZ」のキットをご提供いただいたのが今回の製作のきっかけでした。
「楽プラ」についての記事はこちら↓
キット紹介の動画はこちらをご覧ください。
結構細かいところまで解説していますので、購入を検討されている皆様は必見です!
で、いったん素組みで完成させたこのキットを、今度はオリジナルカラーリングにしてみました。
オリジナルカラーの話
ということで、完成品を眺めながらだらだらとこのキットに関する思いとか感想をお話ししたいと思います。

まず、今回のオリジナルカラーのチョイスですが、フェアレディZっていうことでニッサンらしいなにかを作りたいなというところから検討を始めました。
僕は実際には存在しないけどあったらかっこいいだろうな、というものを模型で表現するのが好きなので、今回も実際にRZ34で存在するカラーリングではなく、存在はしないけどあったら面白い、ありそうなカラーリングということで考えていきました。
どういう風に作ろうか、どこをどんな色にしようかと考えている時間も模型作りの楽しさの一つですよね。
スパイダーマンスーツ風のカラーリング、240Zサファリラリー風、スーパーGT風、カルソニックカラーなどなど。
最終的にビビっときたのが、IMSA 300ZXのトリコロールカラーでした。
フェアレディZの系譜を受けついだカラーリングは絶対かっこいいだろう、ということでこの色にしました。

300ZXの完全コピーというわけでもなく、スポンサーデカールはデタラメというか空想で、
手元のジャンクデカールとかサードパーティ、他社デカールなどを自由に組み合わせて貼っていきました。
塗装とデカールの様子はこちらの動画をどうぞ!
こういう、立体お絵かき感もまた模型作りの楽しさの一つかなと思っています。
そして、これが思った以上にぴったりハマったなーという感じでとても気にいってます。
こういったまさに世界に1台のオリジナルマシンに仕立てていくのも、模型の楽しさの一つですよね。
エンブレムとか後ろのウィンカー部分のシルバーなどは、キット付属のシールを一度剥がして、塗装後にもう一度貼りなおして使っています。
全然違和感ないですよね。
NISSANのエンブレムやZのマークなどはとても精巧なシールなので、上手く使いまわすのがコツですね。

あと、このキットは車高を2段階で選択できるようになっていますので、レースカー仕様のカラーリングに合わせて、車高を下げるセッティングにしています。
セッティングといってもシャフトを通す位置を変えるだけのシンプル設計なので簡単です。
気分によって通常の車高にして飾ることも可能です
楽プラなのに全塗装?矛盾しないの?
楽プラコンセプトと全塗装について、お話ししたいと思います。
「塗装不要」の部分をあえて全塗装するというのはある意味矛盾した行為に思えます。
でも、実はそうではないんだということをお話ししたいともいます。
もちろん、楽プラ本来のコンセプトである「お子様からおとなまで楽しめる簡単プラモデル」は素晴らしくて、
素組の動画のほうをみていただければそのポンテンシャルの高さは十分にわかっていただけると思います。
無塗装でもリアル、だからこそ塗装しても楽しめる。
では、無塗装で楽しめるキットをがっちり塗装することが、なぜ矛盾じゃないのか、ということですが、
むしろ無塗装でもしっかりかっこいいキットだからこそ成立するからです。
簡単組み立てなのにリアル、だから塗装の時間をしっかり作れる。
もう1つ、接着剤不要の組み立てキットであるということです。
細かいパーツを接着剤で組み立てて行くミドルクラス以上のキットでは、
そもそもボディ塗装にたどり着くまでに多くの時間が必要となる。
それに一度完成させたら、もう1度バラして組み立てなおすなんていうのは
やろうと思えばできるかもしれないが、とてつもない労力と時間がかかる。
その点、楽プラだと接着剤は不要なうえにパーツ数が少ないので、簡単に分解できるわけです。
まずはコンセプト通り、そのまま組み立てて完成品をじっくりと楽しんでから、
今度はもう一度分解してオリジナルカラーを楽しむ、っていうことが簡単にできてしまいます。
なので、無塗装簡単組み立てのキットを全塗装で楽しむのは矛盾ではなく、一粒で2度楽しむことができる、楽プラコンセプトを最大限に生かした楽しみ方なのです。
今回の私の製作はまさにこの2度楽しむスタイルになっていて、キットは実勢価格でだいたい1000円から2000円の間なのに、1つで2度楽しめるというのはコストパフォーマンスが非常に高いキットだといえます。
プラモデルの楽しみかた
プラモデルの楽しさにはいろんな要素があります。
作るたのしさ、作ることを通して知識を得る楽しさ、そして完成品を手に取って鑑賞する所有する楽しさなどがあります。
楽プラのコンセプトを分析する。
楽プラは作る楽しさの部分で敷居を下げて、間口を広くすることを大前提にしつつ、手に取って鑑賞する楽しさを削らない、むしろちゃんと鑑賞してちゃんと所有する喜びがあふれるという絶妙なバランス感になっていると思います。
まずはコンセプト通り、そのまま組み立てて完成品をじっくりと楽しんでから、
今度はもう一度分解してオリジナルカラーを楽しむ、っていうことが簡単にできてしまいます。
思い切りの良さがヒットしている最大のポイント!
知識を得る楽しさも、まずはクルマそのものの「かっこよさ」、フォルムから得られる知的欲求を満たしつつもサスペンションの構造とかエンジンルーム内の細かい部品に関する情報などは潔く省略するという思い切りの良さがあります。
この思い切りの良さがこのシリーズがヒットしている最大のポイントだと思います。
あえて誤解を恐れず言えば、プラモデル版トミカなわけです。
精巧に再現されたミニチュアの自動車は見ているだけでわくわくします。
サスペンションやエンジンまで再現されたミニチュアももちろんすごいわけですが、ならべてコレクションして楽しむうえでは、ボディと内装、見える範囲でホイール形状などが再現されていて、手軽に所有できて手に持って眺めて楽しめるほうがより身近だと思います。
思い切りブンドドできる!
構造がシンプルだから壊れにくい。
そしてタイヤもころころとよく転がります。
完成したらテーブルの上をサーキットや駐車場に見立ててぶんぶん走らせて遊ぶことができます。
つまり、組み立てて終わりではなく組み立てたあとも遊んで楽しめるキットなのです。
子供だけじゃなく大人だって、作って終わりでは物足りいないですよね。
そーっと大切に触る精巧な模型も楽しいですが、
簡単に組み立てられてリアルなプラモデルを手に持ってガシガシ走らせて遊ぶのも楽しいです。
戦車、戦闘機、ガンプラでブンドドするのと同じ感覚で、カーモデルが楽しめる。
これこそが楽プラのコンセプトが目指すプラモデルの楽しみかたなのではないかと思います。
カスタムベースに最適!
ここまでの話だけだと、「簡単組み立て、エントリー向けでガシガシ遊べるプラモデル」というだけかと感じてしまうかもしれません。
そうではないのです!
組み立て簡単でありながらリアルな再現度。だからこそ「ミドルクラス以上のモデラー」の方々がカスタムベースとして楽しめるという、非常に間口の広いポップなキットなのです!
終わりに
プラモデルの楽しさは1つではないですよね。
楽プラのコンセプトとハイエンドなキットのコンセプト、それぞれ相反する要素があると思います。
かといって、相互に否定し打ち消しあうような意味ではなく、それぞれの守備範囲や楽しみ方の違いなのだと思います。
楽プラのように簡単に組み立てられてリアルなコレクションを構築できるキットは今後も拡大していくと思います。
そして拡大することでハイエンドモデルファンも増えて模型界が活性化されていくと思います。
以上
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